強みが分からないのはなぜか?|技術者が弱みに目が向く理由

キャリアの土台・考え方

「まずは、ご自身の強みについて棚卸ししましょう」

そう言われて、手が止まってしまったことはありませんか?

技術者として30年、当社の主力商品の開発設計に従事してきた。
けれど、”強み”を書けと言われると、どう書いていいのか分からない。

むしろ「足りないところ」ばかりが思い浮かぶ。

――これは、何かおかしいのだろうか。

弱みに目が向くのは、自然なことです

技術者は日々、進化する技術に向き合ってきました。
例えば設計ツール一つとっても、2次元CADは3次元になり、
今や解析やシミュレーションまで、設計者が行います。

新しい技術に対応しなければ仕事にならず、
常に足りないものを探しているのです。

このような環境の下、弱みに目が向くのはとても自然なことです。

技術者の思考は「差分を見る」ことにある

モノづくりの現場は、不具合の原因を探し、
それを修正して再発防止を図っていきます。
PDCAサイクルを回し、カイゼンを重ねていきます。

基本は問題解決思考です。
あるべき姿を描き、現状を把握。
そのギャップから課題を抽出し、対策を講じていきます。

常に「足りないもの」を探しているので、
「弱みは見えて、強みは見えにくい」のです。

技術者にとって「弱み」は仕事そのものであり、
「強み」は仕事の対象外になりやすいのです。

いつの間にか、評価基準が変わっていた

この思想は、就職でも、その後の評価においても
そのベースにありました。
期初に目標を設定し、その達成に足りないものを明らかにする。
研修は、業務の推進に足りないものを補っていくものでした。

しかし、今は今までにない新しい事業や
仕事のやり方が求められるようになりました。

「今までの充足型の教育ではなく、
 個々の特長を活かすため、新しい知識・スキルを身に付けよ」

「弱みを補うより、個々の強みを活かした職場を作り、
 時代の変化に対応せよ」

――― いつの間にか、評価基準が反転していたのです。

「私の強みは〇〇力です。
 お客様に〇〇という価値を提供できます!」

そのようにアピールできることが、ヨシとなったのです。

「強みを棚卸しせよ」と言われ、
違和感を覚えるのは致し方ないのかもしれません。

なぜなら、目標管理の仕組みは、今までのまま、残っているからです。

では、どうすればいいのか

あなたは、ネガティブな訳ではないと思います。

むしろ、これまでの環境の中で、
自然に身についてきた見方なのかもしれません。

その経験を振り返る中で、強みは少しずつ見えてくることもあります。

但し、自分に厳しいあなたは、
「変化に対応していくのは当然で、大したことは無い」と
謙遜されるかもしれませんね。

結果ばかりに目が向いてしまうかもしれません。

でも、そのプロセスを他人が見たら、
十分、強みとして語って良いことがあるかもしれません。

客観的に見るには、他人と話すことが効果的なのです。

対話の中でしか見えてこないものがある

元技術者の私から見ると、

技術者は何でも客観的に見ようとするくせに、
とかく自分の事となると客観的に見られない、
愛すべき人たちだと思います。(笑)

対話の中でしか見えてこないものって、あるんです。


技術者だった、あなたの上司も、
評価軸の変化に戸惑っている一人だと思います。

部下の長所を見出してやりたいが、自分自身のこともよく分からない。
それぞれの立場でモヤモヤを抱えているのだと思います。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、
外部の相談窓口を利用することもできます。

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