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  3. 個人から変えていく ~風土改革をするにはどうするか~
このコラムでは、風土改革のプロセスについて考えます。
所要:2分

会社で風土改革をしていると、ルールを決めたり、仕組みを変えることから始めがち。組織を変えることで個人を変えようとするアプローチです。私が身を置く製造業では、曖昧さの無いルールを規定することで品質を高めてきました。しかし「今、ここをよく生きよう!」とか、「仕事を通して幸せになろう!」といった活動をする際、スローガンとして掲げる内容は、曖昧でぼんやりとしたものであり、ルールではありません。行間にいろいろな意味が含まれている文言ですので、その解釈については個人に委ねられています。前者をルールベース、後者をプリンシプルベースといいます。

ルールベースに慣れた製造業では、組織から変えていく、いわゆるトップダウンが当たり前。PDCAを回したら、S(Standarization:標準化)をせよと常々言われます。極端な場合、PDCAを回す前から、仕組みづくり(S)が求められることさえあるのです。

さて、このような組織で、風土改革を行うにはどうしたらいいでしょう? 私は個人の心に火を点けるしかないのではと思います。人に熱を伝えるにあたり、組織から変えるアプローチは、湯舟を温めるようなもの。全体的に温まるかもしれませんが、温度変化が緩やかなため、多くの人が気付かない。場合によっては、温度変化が心地よく、茹ってしまうことさえあるでしょう。「Well-beingなんて温い!」なんて言われることもありますが、これは「よく生きること」の厳しさが伝わっていないことの現れです。

これに対し、個人に火を点けるアプローチは、対象さえ適切に選べば、火が点きます。心に火が点けば、その人が広げてくれます。結果として組織が変わっていけばいいですよね。そうは言っても簡単ではないのですが…(笑)□

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