1. ホーム
  2. 徒然なるままに
  3. 野球場の今昔 ~ビールとたばこの昭和スタジアム~
このコラムでは、昭和の野球場について語ります。
所要:3分

昨日、初めて中日ドラゴンズのサヨナラゲームを現地観戦することが出来ました。土田龍空選手のサヨナラタイムリーヒット! 夢のようでした。コロナ禍ですから、声を出しての応援は出来ないのですが、勝負が決まった瞬間の「ウヮッーーー!」という歓声、誰も止めることは出来ませんよね。立ち上がっての応援もNGなのですが、その瞬間だけはお許し下さい…といった感じですね。球場全体が揺れておりました。

さて私は高校生の頃、神宮球場でアルバイトをしておりました。もう40年も前のことです。ヤクルトでは大杉、松岡、若松といった選手が活躍していた頃ですね。学校が終わると地下鉄で球場に直行し、場内整理員の仕事をしていました。指定席の案内をし、試合中ファウルボールが飛んでくると笛を吹いて注意を促し、ボールを回収しに行きます(昔はファウルボール、貰えなかったんです)。

神宮はクラブハウスが外野側にあるため、選手はポール際から退場していきます。その際、選手に浴びせられるヤジ。当時のヤクルトは下位に低迷していたので、それはそれは酷いものでしたね。ビン、缶類は持ち込み禁止になっていましたが、それは選手を守るためでありました。

さて、我々は試合が終わるとボロ着に着替え、清掃員になります。スタンド最上段から竹ぼうきでゴミを掃き降ろしていき、通路で1m四方の竹籠に集め、集積場に送ります。観客の皆さん、今みたいにマナー良くなかったので、ゴミは自席に置きっぱなし。飲み残しのビールやカップラーメンの残り汁の中にタバコの吸い殻が捨てられていたりするので、その悪臭は凄いものでした。あの景色、あの臭い…正に昭和の野球場でしたね。

あれから40年。ドーム球場、本当にきれいですね。音響、照明は正にライブ会場。真夏の夜も快適です。推し活のお姉さん、若竜をわが子のように見つめる妙齢のご婦人たち。何を隠そう私の妻も応援タオルを何枚も買い込み、選手の姿を追っています。試合が終わった後のファンの皆さんも大人しいですね。昔はファン同士の喧嘩なんてよくありましたね。今はネット上での言い合いですかね? コロナ禍によって、試合観戦のスタイルも変わりましたね。

ときどき地方球場の試合で、ご機嫌/不機嫌な酔っぱらいを見ると、昔を思い出します(笑)。□ 

\ 気に入ったら、いいね&シェア下さい/