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  3. 自分で作り自分で味わう ~マインドフルイーティングはそこから~

「今ここをよく生きる」ため、マインドフルネスをお薦めしています。但し瞑想することだけがマインドフルネスではありません。「今ここ」の動作に集中するなら、食べても、歩いても、書いても、それはマインドフルネスです。マインドフルイーティング、マインドフルウォーキング、マインドフルライティングです。

このうち、マインドフルイーティングはとても取組みやすいのではないでしょうか? とにかく食べることに集中する。喋ったり、スマホをいじることを止め、食事を目で楽しみ、舌触り、匂い、味を楽しみ、胃に入るまでをしっかりと感じる… これだけで毎日3回の食事がとても豊かなものになります。無論、会話を愉しみながら食事をすることも大事ですが、ただただ食べる事に集中する時間も愛おしいものです。

しかしふと気が付くと、出された食事を黙々と食べ、単なるエネルギー補給の時間になってはいないでしょうか? そんなアナタにお薦めするのは、食事を自分で作ること。自分で作れば、味付けや食材への火の通り方などに敏感になります。「ちょっと塩気が強いかな?」とか、「まだ硬かったかな?」など、料理に関心を持って食すことが出来ます。カウンセリングに例えれば「好意的関心を持って、料理に向き合う」という感じですね。

もっと食事を愉しみたければ、食材自体を作ることです。私は屋上菜園で野菜を育てています。だいこん、にんじん、キャベツ、ブロッコリー、ハクサイ、ほうれんそう、かぶ、じゃがいも、きゅうり、トマト、とうもろこし、ニラ… 5月になるとイチゴの甘い香りで一杯になります(イチゴの旬が12月だと思っている人も多いと思いますが、露地ものの旬は5月です)。

獲れたて野菜を自分で調理することは、とても贅沢な体験。売っている野菜ほど、整ってはいませんが味は負けていません。土作りから行い、手を掛ければ、野菜はそれに応えてくれます。園芸は人材育成そのものです。ただし栽培方法を誤れば、ちっとも大きくならなかったり、スジスジだったり、ちっとも甘くなかったり… 全ては天道様の具合と、自分の責任なので受け容れるしかありません。これが家庭菜園の魅力ですね。

「そんなの昔からやっとるわ」と笑われるかもしれませんが、「人間の基本は、食って、寝て、出すだけ」を実感することが出来ます。おいしく食べて、ぐっすり寝られて、すっきり出せれば、人間って幸せでいられるのですよね。家庭菜園&料理をすると、そんなシンプルなことに気が付くことができます。□

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