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  3. マズローの欲求5段階説と”まずやってみよう”
このコラムでは、マズローの欲求5段階説における下4段をほどほどのところで克服し、「自己実現欲求」に向かうための考え方を紹介します。
対象:  、所要:3分

自己実現に向けて「まずやってみよう」という気持ち、いくつになっても大事にしたいですね。しかし、コンプライアンスばりばりの会社生活を送っていると、その気持ちが削がれてしまうことが良くあります。ここでは有名な「マズローの欲求5段階説」を用いながら、なぜその気持ちが削がれてしまうのか考えてみたいと思います。

マズローの欲求5段階説、簡単にその内容をおさらいすると…

  1. 生理的欲求:生命維持に必要な、睡眠、休息、食欲、性欲など
  2. 安全欲求:衣食住、保険など安全安心に関するもの
  3. 所属と愛情の欲求:社会の一員として認められることや、人から愛されたいという欲求
  4. 自尊欲求:人から認められたいという欲求
  5. 自己実現欲求:自己の可能性を実現して、個性や能力を発揮したいという欲求

ここで大事なことは下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとするモチベーションが働くということ。下の欲求が満たされないと次の欲求に向かうモチベーションは働かないということです。

「ストレスで眠れない」など生理的欲求が満たされないと、その上の欲求どころではありません。職場での安全、雇用が守られていること、会社に所属し、役割を与えられていること、周りの人から愛されたい…これも自然な欲求ですね。他人から認められれば、「自己実現」に向けたモチベーションが高まりますね。下から順に組み上げていく、ピラミッド構造…なるほど納得です。

しかし生理的欲求、安全欲求にはキリがありません。肉体的な安全が損なわれてはいけませんが、精神的に安全であるか否かは気の持ち方次第。過度な安全意識はチャレンジすることを躊躇させます。所属することに捕らわれ過ぎているとクビになることを恐れ、何も言えず窮屈な会社生活になりますよね。独立開業など決してできません。承認欲求にばかり捕らわれていると、自己実現などできません。自己実現をするには以下のような割り切りが必要なのではないかと私は思うのです。

  1. 生理的欲求→ほどほどに健康ならばそれでヨシとする
  2. 安全欲求→自然災害についてはキチンと備えつつ、命さえあれば何とかなると割り切る
  3. 所属と愛情の欲求→アドラー心理学で克服する
  4. 自尊欲求→アドラー心理学で克服する

なんかマシュマロチャレンジに似た話ですね。パスタで骨組みを作り、マシュマロを高く持ち上げる、あのゲームです。土台作りばかりにエネルギーを注いでいると、自己実現なんて一生できないな… 50を過ぎ、今更ながらに思う、今日この頃です。□

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