カウンセリング考

ブログ担雪埋井

ブログ 担雪埋井(たんせつまいせい)

本ページには、旧サイト「担雪埋井(たんせつまいせい)」のコラムを掲載しています。新コラムも順次掲載していきます。 キャリアコンサルタントの部屋/今ここをよく生きよう/徒然なるままに/写真館
キャリアコンサルタントの部屋

感情を無視するとどうなるか? ~そりゃ頭でっかちにならざるをえません~

私は5年余りマインドフルネスを実践し、特に企業の技術者・研究者にその重要性を訴えてきましたが、なかなか伝わりませんでした。彼らを「カウンセリングが効きにくい人たち」と括ってしまうのは簡単ですが、白旗を上げきれない自分が居ます。そこで先に提案したモデルを基に、もう少し考えてみたいと思います。
キャリアコンサルタントの部屋

自分の感情に気付くということ ~カウンセラーにもクライエントにも有効な訓練方法~

カウンセラーにもクライエントにも重要なのは「自己や他者の感情を知覚し、自分の感情もコントロールできること」。いわゆる心の知能指数が高いことです。また知情意のバランスに優れた人であることも重要です。これらを高めるためには、マインドフルネスをお薦めします。身体感覚に意識を向けることによって、心の知能指数を上げましょう。
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受容・共感・一致だけでは上手くいかないとき ~クライエントは何処に手を当てていますか?~

「カウンセリングが上手くいかない。クライエントに気付きの瞬間が訪れない... その理由はカウンセラーである私の技能不足にある」と思い込んでいませんか? もちろん、カウンセラーの技能が未熟なために、上手くいかないということもあるでしょう。しかし、カウンセリングが効きにくいクライエントもおられるのです。どんな人でしょうか?
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内省のキッカケとなる関わりとは? ~不一致の開示~

ロープレ勉強会において、キャリアコンサルタント役の方が上げる課題の一つに、「表面的な事柄しか聴けない。感情の言葉を引き出せたとしても、その先まで入っていくことが出来ない。相談者に内省を促したいが、どうしたらいいか分からない。」というものがあります。そのカギとなるのはロジャースの3条件、受容・共感・一致の、”一致”です。
キャリアコンサルタントの部屋

エンパワーメントの場としてのロープレ勉強会 ~勇気づける場の心地良さ~

私は自身が受験生であった頃から3年弱に渡り、ロープレ勉強会に継続的に参加してきました。この会で学んだことや人脈は、人生の宝物になりました。しかし何故、この場が心地良いのでしょうか? その理由は、僅かなトラブルはありつつも、安心安全な場として保てていることと、エンパワーメント(勇気付け)の場になっているからでしょう。
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ロープレ勉強会でのお約束 ~グラウンドルールに加えて~

JCDAが主催する「経験代謝ピアトレーニング」で行うロープレにおいては、グラウンドルールが定められています。これはロープレを安心安全な場とするために欠かせないことです。私はこれに加え、CCt/CL/Obsとして、必要な観点があると考えています。参加者全員が安心安全な場作りを心がけ、互いの成長の場となるようにしましょう。
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理由が分かれば治すことが出来るのか? ~全人的な関わりでコンステレーションを感じる~

日本における臨床心理学・分析心理学の権威、河合隼雄先生の最終講義の動画を拝見しました。講演のタイトルは「コンステレーションについて」。知的好奇心をかきたてられる素晴らしい内容でした。その中で紹介された、あるエピソードに深く共感したので、今回はそれについて書きたいと思います。
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自己主張の強い私に抗って ~カウンセリングスタイルに正解は無い~

私は技術系研究職としてのキャリアを歩んできたため、「自分なりの考え方を持つこと」を自身に課し、「自分なりの考え方が無い人」を疎んじるようになっていきました。そうやって”自己主張の強い私”が形作られてきたのです。来談者中心カウンセリングを行うため、自己主張を抑えるようになりましたが、再び”べき論”が頭をもたげてきました。
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お化け屋敷に同行する ~再現したくない経験をあえて聴く~

経験代謝のプロセスで行う、経験の再現。ロープレ勉強会に参加していると受験生の方から、「経験の再現が浅く、どうしても表面的なことしか聴けない。そのせいか、相談者の何が揺らいでいるのか、よく分からないまま終わってしまうことが多い」と言われることがよくあります。ここでは何故そのようになってしまうのか、考えてみたいと思います。
キャリアコンサルタントの部屋

長い道のり ~個人からお金をいただくということ~

このページを見て下さっている方には、キャリコン受験生や、駆け出しの有資格者の方が多いと思います。私は2年前に資格を取得して以来、受験生の支援や有資格者の勉強会に、ずっと関わらせていただきました。その中で感じるのは、「キャリコンのキャリアデザインは本当に難しい」ということ。今回はこの問題について考えてみたいと思います。
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解決策が無い話を聴く ~役に立たないことを恐れなくていい~

キャリア面談の仕方について理解活動をしていたときのこと、あるリーダーが不安な顔をしています。お話しを聴いてみると、「キャリアの重要性については理解したが、部下の話を聴いてしまったら、解決策を提示してやらないといけないよね? 自分のキャリアも描けない中で、部下のキャリアなんて約束してやることは出来ない。」と言うのです。
キャリアコンサルタントの部屋

ケースに学び、ケースに捕らわれない ~パターン化を防ぐには謙虚さが欠かせない~

キャリアコンサルタント更新講習(リモート)において、受講生同士のロープレを実施したときのことです。キャリコン役を実施した後の講師の方とのやり取りです。私が「このパターンでは」という言葉を口にした途端、ピキッと音がしたのです。モニター越しの講師の顔色がみるみる曇っていく... どうやら地雷を踏んでしまったようです。
キャリアコンサルタントの部屋

キャリコン面接試験の口頭試問 ~主訴構造化のポイント~

論述試験で問われていることと、面接試験で問われていることは、ほぼ同じです。問い3は主訴を問うており、問い4は今後の進め方を問うています。よって、①来談目的、②相談者が大事にしている価値観、③それが揺らがされた経験などについて質問をすれば、経験代謝を意識したカウンセリングをしようとしていたのか否か、分かってしまいます。
キャリアコンサルタントの部屋

自動運転プログラムを止める ~マインドフルネス瞑想はジャッジをしない訓練法~

自動運転といっても、今流行りの自動車の自動運転ではありません。思考の自動運転です。 キャリアカウンセリングのインテーク面談、これは相談者の来談目的を聴き、主訴を構造化するための面談。国キャリの面接試験はこれを模擬したものです。この際、重要なことは来談目的を聴いてもジャッジ(判断)をしないことですが、簡単ではありません。