カウンセリングの普及を阻むもの 国はキャリコンを10万人にする計画を立てていたようですが、伸び悩んでいます。その理由の一つに、キャリアカウンセリングを受けたいという人が少なく、苦労して資格を取ってもカウンセリングを実践してみる機会が少ないことがあります。今回はキャリアカウンセリングの普及を阻むものについて考えます。
カウンセリングと二つの瞑想 ~マインドフルネス瞑想とコンパッションの瞑想~ カウンセリングにおいて、相談者および自分自身への注意レベルを上げるため、マインドフルネス瞑想を行っています。またカウンセリング後、自身のケアのためにコンパッションの瞑想をしています。
キャリアカウンセリングにおいて大事にしてきたものを捨てる ~邪魔をするなら横に置く~ キャリアカウンセリングの際には、私の自己概念の中核を成してきた能力を捨てます。「来談者中心カウンセリング」を実施しようとしたとき、これらの能力はことごとくそれを邪魔をするからです。ここでは、その手放し方をお話しします。
カウンセリングは一期一会 ~箇条書きの要約では分からない主訴~ 会社における議事録のノリでカウンセリングのメモを書いてしまうと、相談者の主訴を把握することは出来ません。自己概念の揺らぎは文脈や発言の細部に現れるからです。逐語録でなくては読み取れないのです。
相談者の言葉は正確にまとめないといけないという思い込み 私は典型的な問題解決思考の人間でした。正確に復唱できることを自身の強みであると考え、それを誇示していたように思います。これらを捨てると要約癖を抑えることが出来、相手の言葉のニュアンスなどに集中することが出来るようになります
来談目的につながるような具体的な経験が引き出せない 来談目的をお訊ねし「~で悩んでいます」とおっしゃるので、「何があったのですか?」と経験の再現を試みる。しかし「具体的に何かあったわけじゃないけれど、何だかもやもやしている」と返されることがあります。
技の中に心を見る ~やり方から在り方へ~ ロープレ勉強会で受験生のロープレを聴き「上手ですねえ」と言ってしまい、自分自身で違和感を感じました。上手というとスキルのレベルが高いようなニュアンスですが、私が関心したのは、そこにカウンセリングマインドを感じたからです。
他の人はなんて言ってますか? ~人的支援先を探る~ 来談目的の背景に”出口のないネガティブエピソード”がある場合があります。そんなとき私は「他の人はなんて言ってますか?」と、他者の視点を求める質問をしていました。解決しなければならないのは、相談者の許せない気持ちや、揺らいでいる自己概念であって、その主語はあくまで相談者なのです。