ビジネスから感情を排除するな! ~感情や価値観に触れないのはハラスメントへの恐怖から~

私は前職において人財育成を担当していた際、新しい企画を上程すると、「君がどう感じているかなんて訊いていない!」と、よく叱責されました。「君の企画書は情緒的だ。ビジネスから感情は排除せよ!」と度々言われましたが、その上司はとても感情的になっておられました。果たして、ビジネスに感情は不要なのでしょうか?
2024年6月7日稲田 豊

”聴す”と書いて何と読む? ~聴くことの難しさ~

先日、小池陽人さんの動画で、元NHKエクゼクティブアナウンサーの村上信夫さんが、「”聴す”と書いて何と読む?」というお話しをされており、すっかり耳を奪われてしまいました。「ゆるす」と読むのだそうです。判断しないどころか、許してしまうのです。ここで言う、”ゆるす”とは、”在りのままを受容れる”意味だと、私は感じました。
2024年6月5日稲田 豊

エンパワーメントの場としてのロープレ勉強会 ~勇気づける場の心地良さ~

私は自身が受験生であった頃から3年弱に渡り、ロープレ勉強会に継続的に参加してきました。この会で学んだことや人脈は、人生の宝物になりました。しかし何故、この場が心地良いのでしょうか? その理由は、僅かなトラブルはありつつも、安心安全な場として保てていることと、エンパワーメント(勇気付け)の場になっているからでしょう。
2024年5月17日稲田 豊

ロープレ勉強会でのお約束 ~グラウンドルールに加えて~

JCDAが主催する「経験代謝ピアトレーニング」で行うロープレにおいては、グラウンドルールが定められています。これはロープレを安心安全な場とするために欠かせないことです。私はこれに加え、CCt/CL/Obsとして、必要な観点があると考えています。参加者全員が安心安全な場作りを心がけ、互いの成長の場となるようにしましょう。
2024年5月13日稲田 豊

理由が分かれば治すことが出来るのか? ~全人的な関わりでコンステレーションを感じる~

日本における臨床心理学・分析心理学の権威、河合隼雄先生の最終講義の動画を拝見しました。講演のタイトルは「コンステレーションについて」。知的好奇心をかきたてられる素晴らしい内容でした。その中で紹介された、あるエピソードに深く共感したので、今回はそれについて書きたいと思います。
2024年4月26日稲田 豊

自己主張の強い私に抗って ~カウンセリングスタイルに正解は無い~

私は技術系研究職としてのキャリアを歩んできたため、「自分なりの考え方を持つこと」を自身に課し、「自分なりの考え方が無い人」を疎んじるようになっていきました。そうやって”自己主張の強い私”が形作られてきたのです。来談者中心カウンセリングを行うため、自己主張を抑えるようになりましたが、再び”べき論”が頭をもたげてきました。
2024年4月2日稲田 豊

お化け屋敷に同行する ~再現したくない経験をあえて聴く~

経験代謝のプロセスで行う、経験の再現。ロープレ勉強会に参加していると受験生の方から、「経験の再現が浅く、どうしても表面的なことしか聴けない。そのせいか、相談者の何が揺らいでいるのか、よく分からないまま終わってしまうことが多い」と言われることがよくあります。ここでは何故そのようになってしまうのか、考えてみたいと思います。
2024年3月29日稲田 豊

長い道のり ~個人からお金をいただくということ~

このページを見て下さっている方には、キャリコン受験生や、駆け出しの有資格者の方が多いと思います。私は2年前に資格を取得して以来、受験生の支援や有資格者の勉強会に、ずっと関わらせていただきました。その中で感じるのは、「キャリコンのキャリアデザインは本当に難しい」ということ。今回はこの問題について考えてみたいと思います。
2024年3月21日稲田 豊

解決策が無い話を聴く ~役に立たないことを恐れなくていい~

キャリア面談の仕方について理解活動をしていたときのこと、あるリーダーが不安な顔をしています。お話しを聴いてみると、「キャリアの重要性については理解したが、部下の話を聴いてしまったら、解決策を提示してやらないといけないよね? 自分のキャリアも描けない中で、部下のキャリアなんて約束してやることは出来ない。」と言うのです。
2024年3月19日稲田 豊