経験を聴くイメージ ~ドライブ・映画・お化け屋敷~

キャリアコンサルタントの部屋
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最近、企業の方を対象とし、”聴く”とは何かをお伝えする機会が増えてきました。「会社で1on1を導入したのだけれど、何を聴いて良いのか分からない」という管理職の方は多いのです。「経験を再現せよ」と言われても、どう聴けばいいのか分からないのです。

そんな皆さんに対し、私は後述する3つのイメージで、お話しをさせてもらっています。これらのイメージは、キャリコン受験生を対象としたロープレ勉強会に参加していたとき、仲間と共に作り上げてきたものです。このたび ChatGPT先生のお力を借り、上手くイラスト化できたので、お伝えします。

ドライブに付き合う

運転席でハンドルを握っているのが、相談者。カウンセラーは助手席に座り、目隠しをしています。これからドライブに行くのですが、行く先は相談者が決めます。車を走らせるうち、目の前には山が見えてきました。相談者はその景色を語り、カウンセラーは相談者の言葉を通じて、その景色を想像します。それは、どんな景色なのか? 相談者はどんな気持ちなのか? 聴いていけば良いのです。

映画館の二人

このイメージについては、このコラムでもご紹介しました。相談者はスクリーンに映る自身の経験を語っています。思いが溢れてきたのでしょう。涙を流しています。カウンセラーは隣に座り、目隠しをしています。顔をスクリーンに向け、相談者が語った言葉や握った手のぬくもりから、そのシーンを想像しています。そこに何が映っているのか、静かに問うていきます。

お化け屋敷に同行する

このイメージについては、ココで紹介しました。國分康孝先生が提唱されたコーヒーカップモデルから着想を得ました。誰しも、辛い経験は追体験したくないものです。しかし悩みを解決するためには、そのシーンをもう一度体験する必要がある… それは、お化け屋敷に入っていくようなものです。ここでもカウンセラーは目隠しをしています。右手はしっかり相談者の手を握り、左手には懐中電灯を携えています。「絶対出られる」という自信を持って、相談者と共に、お化けの正体を確かめに行くのです。相談者は勇気をもって、その出来事を言葉にします。


我々カウンセラーが見る経験は様々です。楽しい出来事から思い出したくもない辛い出来事まで、ありありと思い出せるはっきりとした話から霧がかかったような曖昧な話まで、様々です。ドライブは気軽ですが、映画館で泣かれるのは、ちと重い。お化け屋敷に同行するのには、勇気が要るし、二人で確実に脱出できるスキルを持っていなければなりません。どのレベルの話なのか、慎重に確かめながら、話を進めていくのです。□

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