当事務所の経営理念については、ココに示しました。但し、これだけでは私が何を大事にして、Visionとして掲げた2つの事業にあたっているのか、具体的に伝わらないと思います。そこで「我が信条」と題して、2事業を行う際に大切にしていることをお伝えします。
ライフキャリア相談室こころ
“ライフキャリア“の問題解決を支援
多くの人はキャリアと聞くと職業的キャリアを思い浮かべると思います。しかしカウンセラーとしての私は、キャリアを“ライフ&キャリア“として広く捉えます。なぜなら人生における職業の重みづけは人様々であり、人生の全てを職業に注いでいる方もいれば、生活の糧として好まざる仕事をしている方もおられるからです。職業的キャリアにおいて何を重視するかを問う、キャリアアンカーというセルフアセスメント1がありますが、職業的成功よりライフスタイルを重視する方も多いのです2。私は相談者に向き合う際、特定のキャリア理論に基づくフレームワークを適用せず、相談者のライフ&キャリアを見据えて、本質的な問題解決を支援します。
自己理解を核としたキャリア支援
情報過多の世の中で、忙しさに追われている方は多いのではないでしょうか? 忙しいとは“心を亡くすこと”。外部情報を検索するGoogleが自己探求のための研修プログラム”Search Inside Yourself”を開発したのは必然かもしれません3。その根本にある禅は、自らの仏心に気付くことを重要視しているからです。カウンセリングは対話を通じて個々の経験を語り、自らの価値観に気付いていくプロセスであり、自己理解に他なりません。それを深めることは、他者との違いを理解し、他者を受容することにつながります。多くの悩みは対人関係によるものであり、自己と他者をほどよく受容できれば解決していくと考えています。
技術者育成コンサルティング
求める技術者像の明確化と、後継者育成策の具体化
経営理念と人材戦略の結びつきが曖昧なまま、リスキリングなどの言葉で不安を煽り、従業員に自主性や自律性ばかりを求めてはいないでしょうか? ただ漠然と従業員に、新規事業創出やイノベーション創出を求めてはいないでしょうか? 技術者のアウトプットは将来の製品技術に直結するため、中長期戦略に基づいた人材育成が必要不可欠であり、これは経営課題です。まずは求める技術者像を明確にすることが肝要であり、それに紐づいた形で育成策を具体化する必要があります。強化すべきコア技術が明確ならば、後継者育成を急ぐ必要があり、その立案には技術者の参画が欠かせません。私は元技術者の知見を活かしながら、これらを討議する場をコーディネイトし、人材戦略を具体化4します。
聴ける技術系マネージャーの育成
技術者の後進育成を行うためには、各領域における技術的な専門知識が必要不可欠であり、人事部門だけでは対応できません。そのような事情から、「部下のキャリアは上司が決める」という文化が根付いているのだと思います。しかし激しい時代変化の中、上司は“部下のキャリアの支援者”に転身し、その強みを伸ばす必要があります。私は技術者出身のカウンセラーですので、技術系マネージャーが部下のキャリア支援者になる際、どのような点が障害となるのかについて精通しています。そのノウハウをお伝えすることで、「聴ける技術系マネージャー」の育成5,6を支援します。
Well-beingを基軸とした動機付け
会社組織を対象としたとき、メンバーの立場や精神状態は様々であり、一律な方法で動機付けすることは困難です。宗教や哲学はその道標となりますが、思想的な縛りを極端に嫌う現代の日本企業において、それに代わるものは何でしょう? その一つが、Well-being(今ここを良く生きる)という概念7(いわゆる幸福学)だと考えます。企業の経営理念の最上位には、「公共の福祉に寄与すること」が謳われていることが多いため、これを原点にすれば幅広い階層の方々に動機付けを行うことが出来ます。
幸福学で説かれている方法は、①良い行動習慣を身に付け、②心を一つに調え、③智慧の習得を続けることだと言い換えられます。①~③はその順で実践していくことが肝要ですが、主体的に取り組まないと逆効果になります。例えば、ルールベースのコンプライアンス遵守を強調したり8,9、単にマインドフルネスで心を調えるだけでは、やらされ感が生じ、企業価値を向上させる行動にはつながりません。納得することを”腹落ち”と言いますが、価値観レベルで共感してこそ、主体的な行動変容につながります。
私はこれまでの経験から、①に相当する企業文化の浸透活動から着手することが良く、全社Valueの自部門へのブレークダウン4が有効だと考えています。主体的なプロセスがその理解を促進し、企業風土の改善という好循環につながっていきます。私はこの活動を支援します。□
~関連コラム~
- コラム「あなたのアンカーは何ですか?」 ↩︎
- コラム「Will-Can-Mustとキャリアアンカー ~Willを明確にすることをヨシとしない人も居る~」 ↩︎
- コラム「今知るべきは外か内か? ~Googleは何故Insideに向かうのか?~」 ↩︎
- コラム「技術系部署の人材育成体系 ~全社方針を自部署に落し込む~」 ↩︎
- カウンセリングのすすめ(17)「1on1の練習をしませんか?」 ↩︎
- カウンセリングのすすめ(18)「モノづくり企業のミドルシニアの皆さまへ」 ↩︎
- コラム「技術者のWell-beingとは? ~PERMAHの観点で考える~」 ↩︎
- コラム「なぜ不正は繰り返されるのか? ~プリンシプルベースで考えよう~」 ↩︎
- コラム「ビジネスから感情を排除するな ~感情や価値観に触れないのはハラスメントへの恐怖から~」 ↩︎
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