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  3. 問い4はキャリコンの在り方を示す場 ~あなたはどんな関わり方をしたいのか?~
このコラムでは、論述試験の問い4への向き合い方をお伝えします。
対象:、所要:3分
キャリコンとして、どう在るべきか?

キャリアコンサルタント国家試験(JCDA)論述試験の問い4は、「あなたなら今後どのようなやり取りで面談を展開していくか」を問われるものです。言い換えるなら、「キャリアコンサルタントの在り方を問われている」と言えるのではないでしょうか?

問い3で問われた問題をどのように解決していくのか? その解決策を示せば良いという方もおられますが、早々と目先の問題を解決することは適切でしょうか? 私はちょっと違うと思うのです。

論述試験の逐語録 事例Ⅱにおいては、経験を再現する中で相談者が自己の感情に気付き、内省や自己探索が始まったところで終わります。これは経験代謝のサイクルでいうところの「意味の出現」の入り口部分だと思うのです。

ここから先、意味の出現に入ります

となれば、今後の展開は「意味の出現」をさらに促すことではないでしょうか? 現れた意味を探求していくのが、次に進むべきステップです。この段階を相談者とともに丁寧に歩むことが「意味の実現」につながる…これが経験代謝だと思うのです。

従って事例Ⅱの最終発言の後、どのような関わり合いをして「意味の出現」を促すか、具体的に表現するのが良いのではないかと私は考えます。例えば第20回の事例ならば、「自分の弱さですか… それを見せないようにすることで、守りたいことがあるのでしょうか?」と問いたいのです。

そんな経験をした自分とは?

私はキャリアコンサルタントとして、目先の問題の解決を急ぐのではなく、相談者の自己概念の成長を支援することが肝要だと考えています。そのためには、「意味の出現」のフェーズを丁寧に歩むことが必要です。これは経験の中に見える意味を、相談者自身に気付いてもらうプロセスに他なりません。

このように考えると、問い4は、キャリアコンサルタントとして何を大事にして相談者に関わっていくのか、自分の考えを表現する場と言えるでしょう。「あなたは経験代謝の3フェーズをきちんと理解していますか?」と問われているのです。□

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