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  3. カウンセリングスキルを日常業務で使う ~人間関係が変わります~

私のキャリコン仲間に、大手企業で管理職をされている方が居ます。先日、その方とお話しした際、こんなことをサラッと言われました。

キャリアカウンセリングを学んで良かったことを一つ上げるなら、会社業務での人とのやり取りが大きく変わったことですね。
会議の席で、上司に反対意見を述べられても、「〇〇さんは、そう思われるのですね...」と、キャリコンモードで返す。すると相手の内省が始まる。「...そう、今、私は反対意見を言った。なぜそう思うかと言えば、~で~だから、上手くいかないと思うんだよ... 例えば以前、~な経験をして、~なことがあったんだよね。」 そうやって経験が語られていく...
出された指示に納得しない部下がいたら、「何だかモヤモヤしているみたいですね。何がモヤモヤさせるんですか?」と問うことで、部下が本音を話しやすくなる。
会社の中での人間関係が明らかに変わったんです。これがカウンセリング学んだ一番の収穫。

私はこの話を聴いて、ドキッとしました。以前ここでも書いたように、私は前職で人材育成を担当しておりました。キャリア開発の重要性に目覚め、9カ月ほど掛けて勉強し、国家資格キャリアコンサルタントを取得。その後1年間、資格を活かすべく社内で奮闘しましたが、なかなか上手くいかずに退職を決意しました。

資格取得後の1年を振り返ってみると、当時の私の思いは…

  • 俺は長年に渡る問題解決思考を封印して、カウンセリングスキルを身につけた。さあ、何でも聴くから、カウンセリングしようぜ!
  • キャリアに関する専門知識を身につけた。有資格者として自信を持って教えられる!

と驕り高ぶっていました。「俺は変わった。さあ、次に変わるのは貴方たち!」と考え、問題解決思考から抜け出せない周囲の人たちに、変わることを強いていたように思うのです。

その頃、私が普段の業務の中で、「〇〇さんは、そう思われるのですね…」、「何だかモヤモヤしているみたいですね。何がモヤモヤさせるんですか?」という関わりが出来ていれば、何かが変わったかもしれません。

無論、今となってはタラレバの話で、早期退職を決断したことに悔いはないですが、もうちょっと違った対応が出来たようにも思うのです。カウンセリングの場ではなく、普段の業務の場面で… 原因論ではなく、目的論で接することは出来なかったのか?

それをスマートに実践されている、キャリコン仲間の姿を見るにつけ、反省することしきりであります。どうか資格を取られた皆さん、カウンセリングの場に限定せず、普段の業務や家庭での会話の中で、カウンセリングスキルを実践されることをお薦め致します。□

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