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  3. あなたのアンカーは何ですか? ~多様性に気付き受容する~
このコラムでは、エドガー・シャインが提唱したキャリア・アンカーについて紹介します。
対象:  、所要:3分

仕事をしていく上で、①自分は何が得意か? ②自分は何がやりたいか? ③何をやっているとき意味や価値を感じられるか?

エドガー・シャインが提唱した概念がキャリアアンカー。アンカーとは船のイカリのことです。以下の8つに分類されます。(出典:エドガーシャイン、キャリアアンカーセルフアセスメント、白桃書房

  1. 専門・職能別能力 : 自分が得意としている専門分野や職能分野での能力発揮に満足感を覚える。
  2. 経営管理能力 : 組織内の責任ある地位に立ち、自分の努力によって組織の成功に貢献し、その結果、高い収入を得ることに喜びを感じる。
  3. 自立・独立 : 組織の規則や手順、規範に束縛されない。自分のやり方、自分のペース、自分の納得する仕事の標準を優先する。
  4. 保障・安定 : 安全で確実、将来を予測でき、ゆったりとした気持ちで仕事をしたいという欲求を優先する。
  5. 起業家的創造性 : 自身で新しい組織、製品、サービスを生み出して新しい事業を起こし、存続させ、経済的に成功させたいと強く意識する。
  6. 奉仕・社会貢献 : なんらかのかたちで世の中をもっとよくしたいという欲求に基づいてキャリアを選択する。
  7. 純粋挑戦 : 不可能と思えるような障害を克服する、解決不能と思われてきた問題を解決する、極めて手ごわい相手に勝つことが成功。
  8. 生活様式 : 個人、家族、キャリアのニーズをうまく統合したい(単なるバランス以上のもの)。

キャリアアンカーはあなたの体験に影響されています。例えば「父親がリストラにあって経済的に大変な時期を過ごしてきた」という経験を持つ人は「保障・安定」が高かったりします。上記の文章を読んで、「自分に当てはまるものがどれか?」を選んでみてもよいですが、右の冊子を購入し、40個の質問に答えることで点数化されます。

私のキャリアアンカーは以下のようになりました。

  • 1. 専門・職能別能力(TF) (26点)
  • 6. 奉仕・社会貢献(SV) (25点)

私はProfessionalであることを重んじ、自身の能力が活かされる仕事を強く望む傾向があります。「さすが!」なんて言われると、手放しで喜んでしまいます。家族に言わせると、「そういうときのドヤ顔は子供みたいで呆れてしまう。度が過ぎると不愉快!(笑)」だそうです。

50歳を過ぎてからは、社会貢献意識も高くなりましたので、この結果については納得しています。一方で生活様式や経営管理能力は低く、これも納得です。家族は顧みないし、組織としての成功にも執着はありません。

ちなみに、このようなアセスメントはあくまで自己評価ですし、他人からは違うように見えるかもしれません。また1~8のどれが良くて、どれが悪いということではありません。キャリアアンカーは人それぞれであり、多様性に気付き、それを受容するきっかけに出来れば、それで良いのだと思います。ぜひ、セルフアセスメントをお薦め致します。□

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