キャリアコンサルタント実技試験の面接において、必ず訊かれる質問です。これは予め準備ができる唯一の質問ですね。ロープレ会で口頭試問の練習をすると、「待ってました!」と言わんがばかり朗々と語るオジサンが沢山います(笑)。かく言う私もそうでした。しかし最後の質問なので、残り時間は僅か… あんまり長々と語ると「端的に答えて下さい!」とお叱りを受けるようですね。私は受験生の皆さんに以下のようにアドバイスしています。
- 試験官の方は、あなたの素性を知りません。履歴書を提出して受験している訳ではないので、どんな仕事をしている人なのか分からないのです。まず、①自分は今どんな仕事をしているのか?を端的に説明しましょう。
- その仕事をする上で何かしらの課題感を持ったから、キャリアコンサルタント養成講座を受講したのだと思います。②仕事をする上で、どんな課題感を持ったのか説明しましょう。
- その上で、③資格を取ったら何がしたいか?を説明しましょう。「社内でキャリア支援室を開設して、若い人のキャリア形成を支援したい」とか、「仕事と介護の両立支援について取り組んでいきたい」など事前に語った課題感の解決につながる具体的な活動を示しましょう。
- 基本、上記①~③の3本柱で構成するといいでしょう。
- ③において短期的~中長期的取組みを述べると、将来的な展望が伝わるでしょう。また身近な問題だけでなくアドボカシーに関することまで語れば、社会的な使命感も伝わるでしょう。
- それ以前の質問に要する時間にもよりますが、30秒~1分以内で語れるように準備しましょう。何度も何度も実際にしゃべってみて、暗記してしまいましょう。どんなに緊張していてもサラサラと話せるようにしましょう。
最後に、私がある方から受けたアドバイスを紹介しましょう。
「試験官は”落としてやろう”などと思って質問している訳ではありません。貴方がキャリアコンサルタントの仲間として、相応しい人物かどうかを見ているのです。」
この言葉を聞いたとき、私は肩の力が抜けました。キャリアコンサルタントは同業者にとても寛容なのです。「キャリアカウンセラーはより良い社会、つまり”共に生きる社会”をデザインする存在でありたい」(JCDAビジョン)と言っているくらいですから、多くの人に資格を取得してもらいたいと考えているのです。
どうでしょう? 気が楽になりましたか?
口頭試問ではキャリアコンサルタントとして生きていくという、熱い気持ちが伝わればいいのです。□
■口頭試問シリーズ
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