キャリアにおける自己理解不足、仕事理解不足とは何か?

キャリアコンサルタントの部屋
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上記の言葉、キャリアコンサルティングの世界では良く聞く言葉です。私はこの言葉を聞くと、どうしても”自身の中には取り入れたくない感覚”を覚えます。そもそも理解不足とは何でしょう?

【理解】1.物事の道理をさとり知ること。意味をのみこむこと。物事がわかること。了解。「文意を―する」 2.人の気持や立場がよくわかること。「―のある先生」「関係者の―を求める」
【不足】1.必要なだけないこと。足りないこと。欠けていること。不十分。不完全。「経験―」 2.満足しないこと。不平に思うこと。

(広辞苑)

”職業”のみならず、”人生の歩み方”を選択するにあたり、”十分な自己理解” をしている方って、どれだけいるのでしょうか? 神様、仏様が貴方のことを100%知っているとして、貴方は自身のことを何%知っているのでしょう? また”職業”を選択するにあたり、その職業のことを何%知っていますか?

私は齢を重ねる毎に、どんどん自分のことが分からなくなってきました。たぶん知っているのは2割以下でしょう。今更ながら、”自分探し”&”仕事探し”をしているのですから…(笑) 端から見たら「いいオッサンが何て馬鹿なことを…」でしょうね。ただ若者と違うのは、”そんな自分自身のことも、ほどよく受け容れている”ことでしょうか。また「見たくない自分」なんて、なかなか見えませんね。”見えていて、見たくない” ならともかく、見えていないのですから…

仕事の理解ですが、私は27年間、機械技術者として仕事をしてきました。この職業に何が求められますか?と聞かれたら、〇〇力とか□□力と答えますが、それは極々限られた会社&仕事の中での話であり、MECEに(漏れなくダブりなく)列挙せよと言われても十分ではないでしょう。また新しい職業、働き方もどんどん増えていますから、仕事理解はどんどん難しくなっていると思います。

こう考えたら、人類みな「自己理解不足」で「仕事理解不足」なんじゃないですかね? ”みんな自分が分からない” のです。「キャリアコンサルタントは、そうで無い人に比べて、高いレベルで自己理解も仕事理解もしているのだろ」って言われますか? 少なくとも私においては、”否”です。ただ理解を進めるための、いろいろな切り口を知っているに過ぎません。相談者のことを理解しようとはしますが、所詮他人のことは分からないとも思います。

なので、私は相談者に向き合う際、「自己理解不足」、「仕事理解不足」という言葉は、頭の外に置くようにしています。そして十分でないとは分かりつつも、理解しようとすることを止めないでいたいと考えています。□

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