―― 一人で抱え込まないための視点
技術者の方とお話をしていると、こんな言葉をよく耳にします。
「仕事の問題は自分で何とかしてきた」
「人に相談するほどのことではない気がする」
「弱いと思われたくない」
もし、あなたにも心当たりがあるなら──
それは決して珍しいことではありません。
なぜ技術者は「他人に相談しづらい」のか
技術者という職種は、
- 問題を自分で切り分ける力
- 正解を論理的に導く力
- 成果を個人スキルで証明する文化
の中で評価されてきました。
その結果、
- 「分からない」と言わない
- 「助けてほしい」と言わない
- 「自分の問題は自分で処理する」
という姿勢が、美徳として内面化されていきます。
「やれない理由なんて言うな! 出来る方法を考えるのが、技術者だ!」
そう言われて、私も技術者人生を歩んできました。
キャリアの悩みは「技術的課題」と同じやり方では解けない
一方で、キャリアの悩みはどうでしょうか。
- このまま今の会社でいいのか
- 管理職になることを求められているが、納得できない
- 技術者としての価値が下がっている気がする
これらは
✔ 正解が一つではなく
✔ 数値で測れず
✔ 一人で考えるほど視野が狭くなる
という特徴を持っています。
技術的課題と同じやり方で解こうとすると、行き詰まりやすい。
ここが、多くの技術者が陥るポイントです。
「相談できる人」は弱いのではなく、戦略的である
相談とは、
- 答えをもらうこと
- 判断を丸投げすること
ではありません。
むしろ、
- 自分の考えを言葉にする
- 視点の偏りに気づく
- 選択肢を増やす
ための思考整理のプロセスです。
キャリアの節目で相談できる人ほど、
- 判断が早く
- 後悔が少なく
- 長期的に自分の納得感を保てる
傾向があります。
昭和~平成の技術系の役員は、
「キャリアなんて、自分で切り拓くものだろ? ”他人に何とかしてもらう” なんて甘い!」
と言うかもしれません。
けれど、それは間違いです。「何とかする」のは、その人です。
相談することは、「他人に何とかしてもらう」ことではありません。
まずは「相談する練習」からでいい
いきなり大きな決断を話す必要はありません。
- まとまっていない気持ち
- 何が不安なのか分からない状態
- 誰にも言えずにいる違和感
そうした段階こそ、第三者との対話が役に立ちます。
まとめ
相談できない自分を責める必要はありません。
「こんなことで悩むのは、自分の問題解決力が足りないからではないか」
と考える必要もありません。
ただ、もし今、
「一人で考え続けて、同じところをぐるぐるしている」
と感じているなら──
それは、次の視点が必要なサインかもしれません。
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技術者のキャリア相談では、
「何を相談していいか分からない」という状態から始まることが少なくありません。
当相談室では、答えを与えるのではなく、
一緒に考え、整理し、納得できる判断を支える対話を大切にしています。
もし今、誰にも話せずにいる違和感があれば、
一度言葉にしてみるところから始めてみてください。
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