技術者のよくある悩み―4|キャリアアンカー別よくある悩み ―― なぜ同じ状況でも苦しさが違うのか【技術者向け】

技術者のよくある悩み

―― なぜ同じ状況でも苦しさが違うのか【技術者向け】

なぜ「同じ悩みなのに、苦しさが違う」のか

前の記事では、
中高年技術者に多い「お悩み10選」を整理しました。

読んでみて、

  • いくつか当てはまった
  • でも、特定の悩みだけが、やけに重く感じる

そんな感覚を持った方もいるかもしれません。

その違いを生むのが、
キャリアアンカー(大切にしている価値観)です。

キャリアアンカーとは何か(簡単に)

キャリアアンカーとは、

これだけは譲れない
これを失うくらいなら、別の道を選ぶ

という、
仕事選択の軸になる価値観のことです。
👉 あなたのアンカーは何ですか? ~多様性に気付き受容する~

技術者に限らず、このアンカーは
仕事を含む人生経験を通じて形成されたものです。

だからこそ、
それが脅かされると、理由の分からない苦しさとして現れます。

技術者に多いキャリアアンカー別「よくある悩み」

① 「専門・職能別能力」の人

大切にしているもの
・技術力
・専門性
・「分かっている人」であること

引っかかりやすい悩み

  • 技術から離れる役割を任され、違和感を持つ
  • 管理職になるほど、技術者としての自分が薄れていく
  • 「もう第一線ではない」と感じた瞬間に喪失感を感じる

👉 このタイプにとって、技術から離れる=価値を失う感覚になりやすい。

② 「自立・独立」の人

大切にしているもの
・裁量
・自分で決める感覚
・縛られない働き方

引っかかりやすい悩み

  • 組織の論理に従うことが増え、息苦しい
  • 年次が上がるほど、自由度が下がっていく
  • 「自分で選べていない」感覚が強まる

👉 表面上は順調でも、内側で納得感が削られていく。

③ 「保障・安定」の人

大切にしているもの
・安定した立場
・予測可能な将来
・生活の安心感

引っかかりやすい悩み

  • 会社の先行きに不安を感じる
  • この会社でしか通用しないのでは、という恐れ
  • 定年後・再雇用後のイメージが描けない

👉 「変わらないこと」が前提だった人生設計が揺らぐと、不安が一気に表面化します。

④ 「奉仕・社会貢献」の人

大切にしているもの
・誰かの役に立っている実感
・社会への意味ある貢献

引っかかりやすい悩み

  • 成果が数字でしか評価されない虚しさ
  • 自分の仕事が、誰にどう役立っているのか見えない
  • 若手に任せる側に回り、存在意義を見失う

👉 「役に立っている実感」が薄れると、仕事全体が空虚に感じやすくなります。

悩みの正体は「能力不足」ではない

ここまで見てきたように、

  • 同じ状況でも
  • どこが一番苦しくなるかは、人によって違う

それは、

能力の差ではなく、価値観の違い
によるものです。

悩みが深いのは、
あなたが「大切にしてきたもの」が、そこにあるからです。

自分のアンカーに気づくと、見え方が変わる

自分が、

  • 何を守ろうとしているのか
  • 何が脅かされると、強く反応するのか

に気づくだけで、

  • 悩みの輪郭がはっきりし
  • 「次に考えるべきこと」が見えてきます

これは、
答えを出すための作業ではありません。

整理するための視点です。

まとめ

同じ悩みでも、
苦しさの正体は人によって違います。

それは、
あなたが弱いからでも、
考えが足りないからでもありません。

大切にしてきた価値観が、揺れているだけ
なのです。

もし今、
「この悩み、やけに引っかかる」
と感じるものがあれば──

そこに、あなたのキャリアアンカーがあります。

👉 次の記事
技術系専門職のキャリア不安を減らす ―― 専門スキルを見える化する視点


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