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  3. キチンと顔を見せましょう ~傾聴の前提条件~
このコラムでは、傾聴の前提条件として、こちらの顔を見せることの大切さを語ります。
対象: 、所要:3分

「とにかく相談者さんの話に耳を傾けたいと思います。」

カウンセリングの勉強を始めた頃、誰もが言いますよね。傾聴、傾聴、とにかく傾聴… 問題解決指向で、如何に効果的な質問を投げかけるかばかりを考えてきた私にとって、如何に相手の言葉を受け止められるかは大きなハードルでした。質問したい気持ちを抑えて丁寧に伝え返しをすることは傾聴の基本ですね。

Zoomを用いたロープレ勉強会においても、伝え返しはとても重要。少なくなったとは言え、僅かなタイムラグがあるので、発話のタイミングにはとても気を使います。音が途切れたり、遅れたりすることが無いよう、通信環境を整えることも重要です。

しかし、もっと大事なことは「自分の姿や声が、相手にどのように伝わっているか?」を意識することだと私は思うのです。まずは容姿、カメラ画像、重要なのは視線です。ノートパソコンの内臓カメラを使うと、相手を見下すような形になりがちです。椅子の高さ等を調整し、”上から目線”にならないように注意しましょう。

何も難しく考えることはないのです。パソコンのモニタに映った自分の顔を見て、「相手からどのように見えているのか?」を確認すればいいだけです。気が散るような背景は避けた上で、顔がしっかり写るよう照明を調整しましょう。時に逆光で表情が確認できないまま、平気でロープレを続けておられる方もいますが、これは論外だと私は思うのです。

外国人の方はエレベーターホールにおいて見知らぬ人と合うと、”Hi!”と声をかけてくるそうです。そのココロは「私は怪しい人ではありません。この後、エレベータという密室でご一緒しますが、警戒しなくていいですよ。」ということ。同時に「この人は大丈夫かな?」と確認しているのですが、「自分を見せること」と「相手を観察すること」はセットですよね。自分を見せずに、相手の心など見せてもらえる訳がありません。

コロナ禍在宅勤務となって、リモート会議の場面が増えましたが、そのリモート環境でカウンセリングを進めるにあたっては、それなりの配慮が必要だと思うのです。私は左記の本でリモート会議の進め方のコツを知りました。ファシリテーターのみならず、カウンセラーの方にも参考になる情報がたくさん載っています。□

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